今世紀最後の、星組公演。半田市福祉文化会館での、幕開けです。 会場となった、半田市福祉文化会館は、一階席のみの1300人収容の地方都市ならではの劇場。 大きすぎない替わりに、大劇場用に構成されている内容には矢張り手狭にも、思いますが、 出演者との距離感の近さに、感激です。 プロローグ。少なくなったとはいえ、出演者達がずらりと並んでいるのは、矢張り壮観。 ああいう華やかさは、初心者にはたまらないと思います。 唯 コーラスが、録音だったのか、無理を承知で、もったいないかなと思いました。 力の限り聞かせて欲しかった。 せり上がりにて、登場していた。ファラオ=エネンプティスは、舞台後方より登場。 流石の声量と、貫禄で客席も舞台も引っ張っていきます。 その後、商人ケナメン(嶺 恵斗)の、登場となりますが、 上手さはあるものの、どうしても若さが目に付きます。 芝居の出来る人なので、これをチャンスに、腕を上げて欲しいです。 唯ひとつ気になったのは、台詞を話すときに、見せ方か演出なのか、 右肩をすくめるように揺らす仕草が目立ちました。 本役の、英真さんは、小柄な方なので同じ事をしていたとしても、気にならなかったのかもしれませんが、 男役さんとしても大きい方の恵斗ちゃんでは、悪目立ちになる動きだったように思いました。 闘技場の剣士達、ナクトム(涼 紫央)やっぱり若い、しかしお芝居好きなんだろうなと、 思わせる細かい表情に、セティの苦悩につながる。関係を出そうとしていたように思いました。 セティのこの後のソロも、ラストとばかりの力の入りようで、しっかり語ってくれました。 酒場に移って、ティア(彩愛 ひかる)は、初めて見たとき、ジュンベちゃんだ!!と、思ったほど 洲 悠花さんに、似ていてビックリ。ここぞとばかりに、いい女を演じようとしていたのが、頼もしかったです。 この場面は、暗幕の前でしたが、どうしても狭苦しくなるし、人数も少ない。酒場の女が3人だけ…!? と、思っていたら、神の子が娘役さんだけで、構成されているためだと納得。 ナクトムが、暗幕が開いて、その中に立っていたのは、正解だと思う。 紗幕で仕切られ、暗めだった本公演より、二人のドラマがわかりやすかった気がします。 チラッと出てきて、改めてセティに、仕事の話をしに出てくる。 アハメス(朝澄 けい)は、持ち味である、ひ弱さが、役だったと言いたいところですが、 いろいろと経験を重ねてきているだけに、自分なりのアハメス像を創っていたと思います。 彩輝さんも細かいお芝居をされていましたが、 同じ役同じ設定を、別物に仕上げる。これが出来ていたのは、流石です。 最初と最後のソロも別の感情で持っていったので、上手くなったナァーと、 彼女はこれから上に行くためには自覚だけかもしれませんね、早急に必要なのは。 対照的だったのが、エムサ(椿 火呂花)大劇場新人公演以来急上昇中ですが、とまどいがあるのか、 今ひとつ大胆に役を創って欲しかった、確かに難しい役ではありますが、本役さんの影に捕らわれすぎて いたような気がします。声もお腹からと言うより、喉で無理に作っている。これから台詞が付き出すと 喉をつぶしてしまいます、自分の中の一番低い声を見つけて欲しいものです。 神の子S(花城 アリア)確かに上手い、これからの期待できそうな娘役さんが、このツアーで、 大勢出てきたように思います。 本役のままの方たちは、置いといて。 新公の役のまま加わった、エルディア(陽色 萌)セイタハトが、気になる。好きって言うのが、 本当に素直に出ていて微笑ましくなってしまいます。でも、どうやってみても、幼すぎるのは仕方がありませんが、 セイタハトの、死に様を間近に見ているときに、気持ちがしっかり入っているのが見て取れました。 あれは、辛いでしょう、斬りかかるのも説得力が、増しました。女役としての期待大です。 ラダックの妻と、ヌビアの歌姫でソロを取った(高宮 千夏)良い芝居しますね。 歌ってもやっぱり上手いし、お母様の事は詳しくは知りませんが、素晴らしいプリマだったとか、 イメージとして、エトワール経験の豊富な方だったような…。 彼女も近い将来、ショーでエトワールを務める日が来るのではないのでしょうか。楽しみです。 組替えで、この公演から参加の鳴海 じゅんさん、本役は同期生(朝澄 けい)、シャヌーンと祭りの男。 よくやっていたとは思いますが、矢張りまだ異質、私の中で形ができすぎている役なだけに、ウーン…。 唸ってしまう、彼女のシャヌーンは、力強かった、彼は武将上がりなんだろうなと、想像してしまった。 でも、セティやセイタハトの方が、腕は数段上だったのだろうなって。 祭りの男は、もっと弾けて欲しかったかな、笑顔なんだけど、何か違う、何なんでしょう…!?(笑) そして、この公演が最後になる夏風 りおさんのタハルカ。宴の所も戦闘も悪くないのだけど、 無難にこなしていたって言うか、久城さん休演で予定と変わってしまったとはいえ、大きい役です。 もう少し演じようはあったかも、色気がこの役は欲しいのですが、そこまで行き着けませんでしたね。 これからの人生に幸多かれです。 ずいぶん長くなっきたので、後はアドリブを中心に思いつくままに書きたいと思います。 6時公演ペルラムセスの場面。セティはセイタハトに、かまいたくて仕方ないのか、いろいろと仕掛けます。 (細かすぎて表現できない。)あまりにしつこかったのか、セイタハトは、セティに、怒りをぶつけます。 両腕を握りしめて、ブンブン揺する。客席が大喜びしたのは言うまでもありません。 大劇場でも好演していたパキ(大真 みらん)この役に対する愛情が見て取れます。 本当に楽しそうに、笑って 拗ねて 喜んで、この時は市場の男女が何か袖から持ってきてくれたようで、 エルディアと二人でしっかり食べてました。舞台上でもぐもぐと動く口元が可愛い。 しかし、長い台詞はないものの、大丈夫かなっと心配してたら、セイタハトは矢張り上手です。 パキに、お金(あれも金かしら…!?)を、渡すところで「弟や妹にも、パンを買ってやれ」ですもの。 いつもの、真顔でおっしゃるので、よけいに客席受けておりました。その後の台詞が笑いに消されてしまった 印象があるのが、残念ですが。 後 セイタハトの死に様も、良くなりましたね、セットの関係で、階段上なんでしょうが、槍を投げ捨てる 、セイタハトに疑問を投げかけている方がいらっしゃいました、が、私なりの解釈が出てきました。 彼はもう自分が持たないことを悟っている、だから最後の力で少しでも敵を自分に引きつけて、 セティが、ネブヘルを討てるようにと考えての、行動だったんじゃないかな。 あの時、セティは戻ってきているのだから。 セティのネフェルティとの最後の場面も変更がありました。すぐに助け起こさず、ギリギリまで見つめ合い 手を握っている。動けないでしょう普通あのような場合、どうしたらいいか。お互いに相手のことしか 考えていなかったはずですもの。(写真の記憶から、新公はこのパターンだったのかしら。) 良かったと思います、変更して。 最後のアヌビスの場面。本当にその場面の出演者が気持ちよさそうで、技術は無いものの、ここの椿さんは 良い顔してました、一日も早く自分の顔を印象づけてください。 最後に歌いきったセティが、去るとき気持ち緞帳が早く感じました。 音楽が終わると同時に閉まりきるように、なっているためでしょうが、何とかならなかったのかしら、 残念です。 ショーは、改めて書きます。 けた外れにまとまってないナァー。長すぎるし、もし読んでくださる人が居たら、ごめんなさい。 先に謝っておこう。 Megu |